量子波動器は本物?怪しいニセ医学?
量子波動器のエビデンスレベルは?
うさんくさいと言われていて、医師の中でも賛否両論。すでに確立された医療として提供しているロシアやドイツ、その他各国で継続的に研究がされていますが現段階においてどの程度信頼がおける分野なのかという点に関して、最後に紹介していきたいと思います。
結論からすると
「無侵襲(安全性が高く)様々な疾患に効果があることは確かであり、今後さらにその対象の拡大、近未来の医療の希望となる兆候があるが、現段階では研究途上である」
というのが量子波動器の効果としての現状の結論とさせていただきます。
医療やサービスとして提供をする上で一番重要な「安全性」に関しては広くエビデンスで証明されてきました。低侵襲というのが現在の医療のトレンドの中、無侵襲(もちろん無痛)で症状が改善できるというのはとても活気的な治療法・メンテナンス・予防法であるため今後、急速に普及していきます。
より多くの方に安心して使用いただけるよう、以下のエビデンスに関してアップデートがされましたら随時更新して参ります。
Ⅰ. <最も信頼性が高い>システマティックレビュー・メタアナリシス
骨折の癒合期間の短縮
100以上の論文があるのでピックアップして紹介
<目的>
系統的レビューとメタ分析により、急性骨折に対する量子波動器または超音波治療器とプラセボを比較したランダム化比較試験から現在利用可能な最高のエビデンスを評価すること
<試験の設計>
量子波動器または超音波治療器により治療された成人の急性骨折に関するランダム化臨床試験について、1980年から2013年にかけて医学文献の体系的な文献検索を実施。
2人のレビューアが独立して、介入の体系的レビューのためのコクランハンドブックの基準に従ってバイアスのリスクを評価することにより、含まれた研究の強度を決定。
<結果>
737人の患者に13件の試験から解析。
癒着不能の割合にあたる患者において13件の試験の解析結果においては「量子波動器による治療」「超音波治療器により治療」と「対照群」の間に有意差を示さなかった。(癒着不能患者はどの治療も効果なし)
放射線医学的結合までの時間に関して、非手術的に治療された骨折または上肢の骨折でのみ「量子波動器による治療」「超音波治療器により治療」を有意に支持する不均一な結果を発見した。(一部の症例で量子波動器と超音波は明らかに骨の癒合速度UPに効果あり)
さらに、急性骨幹部骨折における「量子波動器による治療」「超音波治療器により治療」の適用が臨床的結合までの時間を加速する可能性があることを示唆する重要な結果となった。
<結論>
ランダム化試験からの現在のエビデンスは、急性骨折の治療に使用された場合の癒着の発生率の減少における量子波動器による治療または超音波治療の利点を結論付けるには不十分。しかし、体系的なレビューとメタ分析により、量子波動器による治療または超音波治療は、放射線および臨床的結合までの時間に関する急性骨折の治療に有益であることが示唆されています。量子波動器による治療および超音波治療は、非手術的治療を受けている急性骨折および上肢の急性骨折の放射線医学的結合までの時間を大幅に短縮します。さらに、量子波動器による治療または超音波治療は、急性骨幹部骨折の臨床的結合までの時間を速くします。
参照元: The effects of low-intensity pulsed ultrasound and pulsed electromagnetic fields bone growth stimulation in acute fractures: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. ( https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24895156)
■もっと多くの論文を参照する
参照元:100以上の論文(メタアナリシス、比較ランダム化試験、基礎研究を含む)がある。100以上の論文リストのリンク( https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?linkname=pubmed_pubmed&from_uid=21259192 )
Ⅱ. <信頼性が高い>1つ以上のランダム化比較試験
変性椎間板疾患患者の慢性腰痛の治療において効果
<目的>
変性椎間板疾患に関連する持続的な慢性腰痛患者ヘの効果検討
<試験の設計>
- 比較ランダム化試験
- ダブルブラインド
- プラセボ対照試験
<結果>
量子波動器を使用したグループでは、全体的な身体的健康、社会的機能、および身体痛の軽減が改善。
疼痛緩和評価尺度は、 量子波動器を使用したグループの対象地域でより高いレベルの疼痛緩和を示す。
左横方向の可動性の増加は、 量子波動器を使用したグループでのみ見られました。
<結論>
量子波動器を使用した治療は、変性椎間板疾患に伴う慢性の非反応性腰痛患者に有益である可能性がある。
参照元:Electromagnetic fields in the treatment of chronic lower back pain in patients with degenerative disc disease.(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28031951)
Ⅲ. 非ランダム化比較試験
To be updated.
Ⅳ.<次いで信頼性が高い>コホート研究・症例対象研究・観察研究
タバコのニコチン依存の治療に効果
<目的>
禁煙に量子波動器による介入が効果があるかどうかを試験的に研究を行い試験デザインが適切か検証する
<試験の設計>
- 前向き
- プラセボ対照ダブルブラインド(二重盲検)
- 190人をプラセボ 95人、量子波動器95人
<結果>
治療後1週間(77.2%対54.8%)、2週間(62.4%対34.4%)、1か月(51.1%対28.6%)、および1年後(28.6%対16.1%)、成功率verumグループの結果は、プラセボグループの結果と大きく異なっていた。
<結論>
このパイロット研究によって得られた調査結果によると、量子波動器による治療は禁煙に臨床的に有効であり、有害な副作用を示さなかった。
参照元:Evidence for the efficacy of a bioresonance method in smoking cessation: a pilot study.(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25231565 )
Ⅴ.症例報告
がん転移リスクの予見に役立つことの示唆
治療よりは、測定機器として優れていることの示唆。(まだ不十分で、研究途上という結論)
<目的>
がんの転移を説明しようとする多くの仮説が提唱されるが、それらは矛盾していて転移のメカニズムを解明できていない。量子波動器は以前の仮説と比較して、ガンが転移がどのように、いつ、どこで発生するかを説明するために適切であると思われる。それは癌転移の個々の予測、予防および治療に重要な意味を持っているため、それが信用足るものとなるかを検証することを目的とする
<結論>
要約すると、原発癌と一致した転移との比較を通じて、量子波動器適用の新しい仮説を検証した。がんの自然史、in vitroおよびin vivoでのがん細胞培養、移植動物モデル、原発がんとその転移に関する膨大な情報からすべてのフェロモンを考慮すると、仮説はさまざまな転移現象に適用できるようです。この仮説は、自然史、神経系、数学モデルで証明する必要があります。それが正しければ、転移の予防と治療に新しい洞察を提供できる。
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